この記事の内容
- プログラミング学習において、写経が有効である理由が分かる
- 写経を実際にやるときのコツが分かる
この記事を書いている私は、業界歴10年を越えた現役のシステムエンジニアです。
今回は私の経験を踏まえながら、プログラムの写経について記事にしてみました。
今プログラミングの勉強を頑張っている人は、ぜひご覧ください。何かしら掴めると思います!
写経は有効なのかを知りたい
結論ですが、写経は有効です。
なぜなら、プログラムの写経にはメリットがたくさんあるからです。
写経にはメリットがたくさん
そもそも『写経』とはなんでしょうか。
写経とは、もともとは仏教において経典を書き写すこと、また書き写された経典のことを指します。
プログラムの写経は、お手本となるプログラムを見ながら、書き写すことを言います。
そして、このプログラムの写経にはいろんなメリットが詰まっているのです。
- プログラムに慣れることができる
- 「きれいなプログラム」が分かる
- 自分のミスしやすいポイントが分かる
上記のとおりです。
以降で具体的に説明していきます。
メリット①:プログラムに慣れることができる
プログラム学習において大切なことの1つとして、『実際のプログラムを組んでみること』があります。
なぜなら、本や学習用の動画を見ているだけでは、理解度が低いからです。
例えば実際にプログラムを組んでみると、始めたばかりの人はエラーがたくさん出てしまいます。
けれども、このことが良いのです。
つまづいた箇所について、自分でプログラムを見直したり、エラーの原因を調べたりすることで、自分の理解度がUPしていきます。
プログラミングは実際にやってみないと身につきません。本や動画で学ぶだけでなく、実際に手を動かしましょう。
メリット②:きれいなプログラムが分かる
写経をやると、きれいなプログラムが分かるようになります。
学習本に記載されているようなプログラムはプロが書いたプログラムなので、とてもきれいで無駄がありません。
これらを目にすることで、プログラムの構文はもちろん、どういうふうにプログラムを書いていけばスマートになるのかということを身につけることができます。
メリット③:自分のミスしやすいポイントが分かる
プログラムは、プログラミング言語に応じたルールが細かく決まっています。
そして、そのルールを守らなければ、正しく動くことはなくエラーが出まくります。
例えばですが、行単位で行の終わりを示す「;」(セミコロン)を入力しないと、エラーになります。
このレベルで入力漏れなどがあると、全く動きません。
こういったのものは、本や動画を見ているときには、あまり気にとめないようなところですよね。しかし、実際にプログラムを作ってみてエラーでよく引っかかったりすると、「自分のミスしやすいポイント」として、理解することができます。
ミスを防ぐために覚えておくと良いこと
少し話がそれますが、プログラムでミスをしないようにするために、覚えておくと良いことがあります。
何かというと、 「あまりプログラムを手打ちしない」ということです。
手打ちしないとプログラミングできないのでは?と思った方もいるかと思いますが、「手で入力することを極力減らす」ということです。
なぜならば、手で入力するとその分間違うケースが増えてしまうからです。
なので、手で入力するのではなく、入力補完機能を使ったり、極力コピーすることで手打ちするケースを減らしていくことが大切です。
プログラムを写経するときのコツ
次にプログラムを写経するときのコツをご紹介します。
まずは基礎知識を身につけ、アウトプットする
写経する前に、まずは基礎知識を身につけたほうが良いです。
いきなり写経する人はあまりいないと思いますので問題ないかと思いますが、「変数の型の種類や、変数の定義のやり方を学び、その後に実践(写経)」という進め方のほうが頭に入ります。
「学んだことをすぐやってみる」 = 「インプットしたことをアウトプットする」ことでより理解を深めることができるようになります。
学生のときの体験談
学生のときを振り返ってみると、ほぼ上記のやり方のとおりでした。
「学んだことをアウトプット」です。
その当時は恥ずかしながらあまりピンときておりませんでしたが、今は理にかなっているなと思います。
本やYoutubeで自己啓発関連の内容を良く見るのですが、「アウトプットしろ」って良く耳ににしますからね。
学んだことをアウトプットすることは、記憶の定着にも良いといいます。手を動かしたり、声に出したり、人に教えたり、ブログに纏めたりしてアウトプットを繰り返すことが効果的です。
ただ真似するだけでは意味がりません
写経だからといって、ただ単に書き写すのはNGです。
写経しながらプログラムの構造がどうなっているのか、この処理は何をしているのか、なぜこう書かれているのか、といったことを考えながら、覚えながら進める必要があります。
このときにプログラムを丸暗記する必要はありません。というか、意味がないのでやらないでください。
勉強しているプログラミング言語の場合では、どのように処理を書いていけば良いのかということの大枠を理解すればOKです。
具体的には、まずは下記のことを意識していきましょう。
- 書いたプログラムがいつどうやって動くのか(○○箇所に書いたプログラムが、△△ボタンを押したときに呼び出され動くなど)
- ルール
- 変数の型や定義と取り扱い方法
- 条件分岐
- ループ処理
- 演算の書き方
ざっくり上記のことが大方分かればOKです。
ここでも暗記は必要なく、「条件分岐したいときは、こうやって書けばよかったな。」ぐらいで良いです。
忘れてしまった場合は、ネットで調べればいいのです。
プログラミングを仕事にしている人でも、あまり経験のないプログラミング言語の場合には、頻繁にネットで調べたりします。調べながら進め、そして次は覚えておくようにすればよいのです。
慣れてきたらアレンジしてみる
プログラミングに慣れてきたらアレンジしてみると良いです。
写経の基プログラミングをベースに、「ここの処理はこんなふうにしてみようかな。」とか自分で処理をアレンジしてみると良いです。
例えば、とあるメッセージを出力するようなプログラムがあった場合には、メッセージの内容を変えてみるところから入ってみると良いと思います。
始めのうちはただ単に、固定文字「おはよう」を固定文字「こんにちは」に変えてみるでも良いでしょう。
そこがクリアできたら、今度は処理を実行した時間帯をみて、メッセージが切り替わるようにしてみることも面白いと思います。
朝の時間帯であれば「おはよう」、昼の時間帯であれば「こんにちは」というふうに、実際の時間帯に合わせてメッセージを切り替えるようにプログラムを組んでみるとか、自由に考え試してみるといいですね。
そうすることで、いろんなこと(上記の例で行くと、今現在の時間の取得方法や、時間帯に応じた処理の分岐など)を一気に覚えていくことができますので、ただやるのではなく、アレンジしていったほうが覚えるスピードはUPしていきます。
とはいえ、1番のコツは「無理しない」こと
プログラミング学習の1番のコツは「無理しない」ことです。
エラーがたくさん出て、頭を抱え込みながら進めないといけない場合もあるかもしれません。思うようにいかなくて、イライラしてしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、一度忘れて寝てしまいましょう。今はまだ難しい範囲だったのかもしれません。
また、一晩寝て起きたら凡ミスに気付けることだってあります。無理せず、少しずつの成功を地道に積み上げていってください。
「昨日はできなかったけど今日はできた!」、「先月はできなかったけど今月はできた!」、「半年前はできなかったけどできるようになった!」など、少しずつ喜びを感じつつ、チャレンジを続けましょう。